M:妊娠後・当院を卒業するにあたって

Q. 妊娠判定後、何週目で当院を卒業しますか?卒業時の流れを教えてください

妊娠が確認された後、当院(不妊専門クリニック)での管理は妊娠初期の一定時期まで行い、その後は産婦人科(産科)へ転院していただきます。

妊娠8〜9週目前後が卒業の目安です。赤ちゃんの心拍が確認でき、胎嚢・胎芽が正常に発育していることを確認した上で、産婦人科に紹介状を書いてご紹介します。

卒業時の流れ:

  1. 超音波で心拍確認・胎児の発育を確認
  2. 医師からの説明(妊娠初期の注意事項・服薬の継続について)
  3. 紹介状の作成
  4. ホルモン薬(プロゲステロン・エストロゲン)の継続方法と中止タイミングの説明
  5. 産婦人科への転院

「卒業」は治療の終わりではなく、新しいステージへの出発です。当院スタッフ全員で、その日をお祝いしています。

Q. 分娩は当院でできますか?産婦人科への紹介(転院)はどうなりますか?

当院は不妊専門クリニックであり、分娩には対応していません。妊娠初期に産婦人科(分娩を行う施設)へのご紹介(転院)をしていただくことになります。

転院先について:

  • ご希望の産婦人科・病院があれば、そちらに紹介状をお書きします
  • お近くの産婦人科がわからない場合は、当院からいくつかご案内することもできます
  • 連携している産婦人科・病院がある場合はご紹介も可能です

転院のタイミング:妊娠8〜9週頃(心拍確認後)を目安にしています。産婦人科によっては初診の予約が混んでいる場合もあるため、転院先の目途が立ったら早めにご予約されることをおすすめします。

「どこに転院すればいいかわからない」という場合もご相談ください。

Q. 妊娠初期に注意すべきことはありますか?ホルモン剤の継続についても教えてください

妊娠初期(〜12週頃)の注意事項:

  • 出血・腹痛:少量の出血は妊娠初期によく見られる「着床出血」や「絨毛膜下血腫」によるものが多いですが、量が増えたり痛みが強い場合には、まずはお電話でご相談ください
  • 激しい運動・重労働:妊娠が安定する12週頃までは控えることをおすすめします
  • アルコール・喫煙:妊娠中は完全にやめてください
  • 薬の服用:自己判断で市販薬・サプリを追加しないこと。必ず医師に確認
  • 感染症対策:風疹・インフルエンザ・食中毒(生食)に注意
  • 精神的な休養:妊娠初期はつわりや不安が強い時期。無理をしないことが大切

ホルモン剤(プロゲステロン・エストロゲン)の継続:体外受精や凍結胚移植で妊娠した場合、しばらくホルモン剤の補充を続けます。一般的に妊娠8〜10週頃まで続けることが多く、胎盤が形成されてホルモンの自己産生が安定したところで徐々に減量・中止します。「薬をやめることで流産しないか心配」という方は多いですが、医師の指示通りに進めれば問題ありません。

Q. 2人目を希望する場合、どのタイミングで相談すればよいですか?

2人目の妊娠希望について、当院にいつでもご相談ください。

タイミング法・人工授精で妊娠・出産された方の場合:出産後、授乳が落ち着いた時期(多くは授乳をやめて生理が再開した後)に受診予約を取ってください。諸検査の上で第二子の治療を再開します。

凍結胚が残っている場合:出産後、授乳が落ち着いた時期(多くは授乳をやめて生理が再開した後)から凍結胚の移植が可能です。一般的な目安として、出産後1年〜1年半以降でご来院いただく方が多いですが、体の回復・授乳の状況・年齢によって異なります。

凍結胚がない(または移植する胚がない)場合:出産後に再び採卵から始める必要があります。他の場合と同様に出産後、授乳が落ち着いた時期(多くは授乳をやめて生理が再開した後)からの準備が可能です。年齢が上がるほど採卵効率が下がるため、「2人目も希望している」という場合は1人目の出産後なるべく早めにご相談ください。

Q. 体外受精・顕微授精で妊娠した場合、出産後の赤ちゃんの健康や発育に影響はありますか?

結論として、体外受精・顕微授精で生まれた赤ちゃんは、自然妊娠で生まれた赤ちゃんと同様に健康に育つことが、世界中の大規模な長期追跡研究で示されています。

1978年に世界初の体外受精児(ルイーズ・ブラウンさん)が誕生してから45年以上が経過し、世界で1000万人以上のART児が誕生しています。そして日本では2023年についに累積で100万人が誕生しています。これらの研究から:

  • 先天異常率:自然妊娠と比較して、有意な差はない(または非常に小さな差)という研究が主流
  • 知的発達・学習能力:自然妊娠の子どもと同等
  • 成人後の健康:大きな差は確認されていない
  • 心臓・代謝への影響:ごく一部の研究で軽微な差を報告しているものもあるが、臨床的に問題になるレベルではない

多胎(双子など)の場合は早産・低出生体重のリスクが高くなりますが、これは単胎(1人)の場合は当てはまりません。

「体外受精で産まれた子どもに何か問題が出るのでは」という心配は多くの方がお持ちです。現在のエビデンスをもとに、安心して治療に臨んでいただければと思います。不安な点はいつでもご相談ください。

新しいクリニックブログ

クリニックのブログサイトがあります。院長、スタッフが毎月の妊娠数や出産報告、コラムなど色々と発信しているサイトです。一度見に来てくださいね。

プレコン相談室はこんな感じです

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