Nugent scoreとは?
Nugent Scoreとは、腟分泌物擦過物をスライドガラスに塗り、グラム染色法による形態学的観察によって、腟内に存在する3種類の細菌の有無や量を調べてスコア化する検査です。Nugent Scoreは、0から10点まであり、7点以上が細菌性腟症と診断され、0~3点が正常で、4~6点が中間群とされています。 腟内のLactobacillus(乳酸桿菌; ラクトバチルス)が減少し、病原性細菌が増殖してしまう「細菌性腟症」の診断方法として、Nugent Score が広く利用されています。 この検査は膣内の分泌物を採取するだけで行うことができる検査なので、患者様には痛みもなく簡便な検査となります。
細菌性膣症とは
細菌性膣症は膣内の常在菌である Lactobacillus(乳酸桿菌; ラクトバチルス)が減少し、病原性細菌が増殖してしまう 状態をいいます。近年、慢性子宮内膜炎が妊娠率を低下させることがクローズアップされています。慢性子宮内膜炎も膣並びに子宮内に存在する常在菌である Lactobacillus(乳酸桿菌; ラクトバチルス)の減少が炎症を誘発することがわかっています。膣の炎症が起こり、それに続いて子宮に炎症が波及すると考えると、膣の細菌叢の状態を知ることは子宮内の炎症(慢性子宮内膜炎)を予見できる可能性があるという考えのもとNugent scoreによる細菌性膣症の評価を行っています。