胚の凍結方法について
胚の凍結方法として、以前はslow freezing(緩慢凍結法)と言う方法を用いていましたが、2009年にVitrification法(超急速ガラス化法)が開発されました。Vutrification法は従来法と比べて胚の融解後の生存率が飛躍的に高く(96~99%)、以降世界中でこの方法で胚凍結を行うことが標準となっています。当クリニックにおいてもVitrification法による胚凍結を行っています。
Vitrification法とは
Vitrification法は、凍結保護剤を用いて、-196度の液体窒素の中で胚を凍結する方法です。胚の保存は液体窒素の入った保存専用のタンクに保管されます。
この方法で保存された胚は理論的には何十年たっても胚の状態は変わらないものと考えられています。このことは、30歳で採卵を行い胚を凍結保存し、一人目を妊娠/出産、その十年後の40歳で再度凍結胚で妊娠を目指した場合には、自身は40歳でも、凍結胚は30歳のままなので、妊娠できる確率も30歳のままということになります。