Gardner分類 :胚盤胞(培養5~6日目)の評価方法
卵子は受精後に細胞分裂を繰り返していきます。受精後の卵子(受精卵)のことを ”胚” と呼び、培養2~4日目の胚の状態を評価する物差しとしてVeeck分類を用います。培養5~6日目の胚盤胞の状態を評価する物差しとしてはGardner分類を用います。
Gardner分類による評価
胚の成長段階と内細胞塊・栄養外胚葉の状態で評価します。
胚の成長段階について
胚盤胞の成長段階を1~6に更に分類します。培養5日目には1~5に、培養6日目には4~5段階に成長していることが標準的と考えます。
1.初期胚盤胞:胞胚腔の広がりが胚の大きさの1/2未満
2.胚盤胞:胞胚腔の広がりが胚の大きさの1/2以上
3.完全胚盤胞:胞胚腔が胚全体に広がっている
4.拡張胚盤胞:胞胚腔が広がり透明帯が薄くなりつつある
5.孵化中胚盤胞:TEが透明帯の外に脱出し始めている
6.孵化後胚盤胞:胚が完全に透明帯から脱出している
内細胞塊と栄養外胚葉の評価について
将来、胎児になる細胞群を内細胞塊(ICM)と定義し、胎盤になる細胞群を栄養外胚葉(TE)と定義します。それぞれの細胞群を細胞が多いものを” A “と評価し、細胞が少ないものを” C “と評価、細胞が中間のものを” B “と評価します。
胚評価の実際
B2
⇒初期胚盤胞の2番目に相当します。この段階までは内細胞塊、栄養外胚葉の区別がなく細胞の多少によるA~Cの評価はありません。
4AB
⇒拡張期胚盤胞に相当する。内細胞塊(ICM)は多くく、栄養外胚葉(TE)は中等度
5BC
⇒胚が透明帯から飛び出しかかっている孵化中胚盤胞に相当する。 内細胞塊(ICM)は中等度で、栄養外胚葉(TE)は少ない