保険適用の年齢条件
2022年4月から開始された体外受精の保険適用には、明確な年齢制限があります。
| 治療開始時の女性の年齢 | 保険適用 | 利用できる回数(胚移植) |
|---|---|---|
| 43歳未満 | 適用あり | 40歳未満:6回、40歳以上43歳未満:3回 |
| 43歳以上 | 適用なし | — |
「治療開始時」とは治療計画を策定した日を指します。治療計画を策定後の治療中に誕生日を迎えて43歳になった場合は、すでに開始した治療計画に則った排卵誘発~採卵~胚移植~妊娠判定(あるいは余剰胚による凍結融解胚移植~妊娠判定)は引き続き保険が適用されます。
例: 42歳11ヶ月で採卵を開始した場合 → 治療中に43歳になっても、その周期は保険適用が継続されます。
43歳以上になったらどうなるか
43歳以上では、新たに保険診療での治療計画を策定することが出来なくなるため、体外受精・顕微授精などの高度生殖医療は全額自費診療となります。
自費診療の費用目安(1周期)
| 内容 | 費用目安(自費) |
|---|---|
| 体外受精(採卵〜新鮮胚移植) | 40〜60万円 |
| 顕微授精(採卵〜新鮮胚移植) | 50〜70万円 |
| 採卵〜胚凍結のみ | 30〜50万円 |
| 凍結胚移植(追加) | 15〜20万円 |
自費診療の場合、クリニックによって費用は異なります。さっぽろARTクリニックn24の費用については、診療費用ページをご確認ください。
43歳以上でも使える費用軽減制度
保険適用外でも、以下の制度で費用負担を少しでも抑えることができます。
① 医療費控除(確定申告)
1年間の医療費合計が10万円を超えた場合、確定申告で税金の一部が還付されます。
- 対象: 治療費・薬代・通院交通費(公共交通機関)
不妊治療費は医療費控除の対象です。領収書は必ず保管しておきましょう。
② 自治体の独自助成金
国の保険制度とは別に、自治体独自の助成制度を設けているところがあります。対象年齢や支給額は自治体によって異なります。お住まいの自治体(都道府県や市町村)のホームページまたは役所窓口にご確認ください。
43歳以上での治療継続を検討する際のポイント
43歳以上では卵子の質・量が低下するため、治療の難易度が上がります。一方で、一定の割合で妊娠・出産されている方がいることも事実です。
医師と確認すべきこと
- AMH(抗ミュラー管ホルモン)値など卵巣予備能の現状
- これまでの治療経過から見た今後の妊娠可能性の見通し
- 年齢・体力・精神的な状態を踏まえた治療計画の選択肢
年齢によって選べる治療や妊娠率は変わります。まずは主治医と現状を共有し、正確な情報のもとで判断することが重要です。
よくある質問(FAQ)
Q. 治療中に43歳になった場合、その周期はどうなりますか?
A. 43歳になる前に治療計画を策定していた場合、その治療計画に基づく治療(採卵〜胚移植〜妊娠判定)は引き続き保険が適用されます。ただし、新たな治療計画を43歳以降に策定する場合は自費となります。
Q. 43歳以上は体外受精を受けられませんか?
A. 受けられます。ただし保険適用がないため、全額自費診療となります。治療そのものに年齢制限はなく、自費診療とはなりますが治療を継続することができます。施設によっては独自で年齢制限を設けている施設もあります。
Q. 43歳以上でも高額療養費制度は使えますか?
A. 自費診療は原則として高額療養費制度の対象外です。医療費控除(確定申告)は自費診療でも利用できます。
Q. 自費で体外受精を行う場合の費用はいくらくらいになりますか?
A. 自費診療では、体外受精に係る費用は各クリニックが自由に設定することができるため、各クリニックによって費用が異なります。多くのクリニックではHP等に記載されていますので比較検討するのが良いでしょう。
n24での相談について
さっぽろARTクリニックn24では、43歳以上の方の不妊治療にも対応しています。「まだ治療を続けられるか」「自費でかかる費用と妊娠の可能性を知りたい」など、現在の状況を整理したうえで最適な治療方針をご提案します。
→ 初診・ご相談のご予約はこちら
関連記事
参考情報
監修: さっぽろARTクリニックn24 院長 藤本 尚
最終更新: 2026年4月





2022年4月から不妊治療は保険適用となりましたが、特に体外受精を行際に保険が適用されるにはいくつか条件があり、その一つが女性の年齢になります。43歳を超えると保険診療下(3割負担)での体外受精を行うことはできなくなります。保険が利かなくなったから治療をやめないといけない訳ではありません。ただし自費診療のため、費用は高額となります。そこで、少しでも費用負担を減らせる制度(確定申告の医療費控除や在住の地方自治体独自の助成制度など)を活用しながら治療を続けることは可能です。その場合はどうするのか?について考えてみましょう。