クラミジアの検査
こんにちは。さっぽろARTクリニックn24の検査室です。
今回は『クラミジアの検査』についてお話します。
クラミジアに感染してからおよそ1~3週間で、男性は尿道炎を発症し軽度の排尿痛など、女性は子宮頸管炎を発症してオリモノが増えたり不正出血などの症状が認められます。
しかし、男性・女性ともに無症状であることが多いです。
クラミジア感染は自然治癒することはありませんので、未治療のままだと男性は精巣上体炎、女性は卵管炎や腹膜炎などへ進み、不妊につながる可能性があります。
※当院では女性の方の検査のみ実施しております。
男性で検査をご希望の方は泌尿器科への受診をお願い致します。
一般的に男性は尿、女性は子宮頸管分泌物です。
【注意点】
・尿で検査を受ける場合は、尿道で増殖したクラミジアが多く含まれているとされる“初尿(出始めの尿)”の採取が大切です。
・子宮頸管分泌物で検査を受ける場合は、血液が大量に混入していると結果が正しく得られない可能性もあります。
「核酸増幅検査」(PCR法)でクラミジアの遺伝子が検査材料中に存在しているか調べます。
この方法ではわずかな量のクラミジアの遺伝子でも、増幅させることで検出が可能となります。
【注意点】
・初尿が採取できず中間尿で検査を受けた場合は、クラミジアが洗い流されてしまい検査結果が“陰性”となる可能性があります。
・投薬終了直後に再検査を受けた場合、治療によって死滅したクラミジアの遺伝子が残っていて検査結果が“陽性”となる可能性がありますので、再検査のタイミングは医師の指示に従いましょう。
クラミジアは検査を受けて早期発見し、治療することが大切です。
もし思いあたる症状がある場合は早めに医療機関を受診しましょう。
読んでいただき、ありがとうございました。
クラミジアは大腸菌などと同じく「細菌」に分類される病原体です。
性感染症の原因となるクラミジアは「Chlamydia trachomatis(クラミジア・トラコマチス)」と呼ばれています。
この細菌は”人工培地で培養できない”という特徴をもつため、一般的な培養の検査では検出することができません。
感染経路は主に性的接触(類似行為も含む)で、粘膜や分泌物に触れることでヒトからヒトへ感染していきます。