多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)
こんにちは、さっぽろARTクリニックn24検査室です。
今回は多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)についてです。
通常の月経周期では、1回のサイクルで排卵にむけて数個の小さな卵胞が育ち始めますが、十分な大きさまで成長し、排卵するのは1個だけです。
一方、卵巣の発育が抑制され、卵巣内に発育途中の小さな卵胞が10個以上確認でき、月経異常や内分泌(ホルモン)の異常を伴う症候群を「PCOS」といいます。
PCOSは妊娠可能な年代の女性の8~13%にみられ、不妊原因の一つといわれています。
*主な症状*
①月経異常
②肥満*
③男性化兆候【多毛**、にきび、声が低くなる】
④内分泌(ホルモン)の異常
⑤超音波検査で少なくとも片方の卵巣で小卵胞(2~9mm)が10個以上認められる
*肥満は日本では少ない
**日本人は多毛症状が現れにくい
*原因*
脳下垂体から出るホルモンと、卵巣から出るホルモンのバランスが崩れることによっておこるといわれています。
*治療*
妊娠希望に関係なくBMI≧25以上ある場合は減量をします。その後は、妊娠希望によって治療法が異なります。妊娠希望がある場合は、排卵が通常の月経周期になるように排卵誘発剤などの薬物療法をおこないます。