こんにちは。さっぽろARTクリニックn24検査室です。
不妊治療の検査のひとつに【内分泌(ホルモン)検査】があります。
ホルモンが体内に分泌されることを“内分泌”とよび、体内には100種類以上のホルモンが分泌されています。
その中でも、妊娠に関わるホルモンは5つあり、月経周期によって変動します。
妊娠に関わる5つのホルモン
卵胞刺激ホルモン(FSH)
卵巣を刺激し、卵子を発育させます。卵巣の機能がわかります。基準値より高いと、卵巣機能の低下が疑われます。脳の下垂体から分泌されます。
黄体化ホルモン(LH)
大量のLHが分泌される(LHサージ)ことで、卵胞の成熟を促し、排卵を引き起こします。黄体を形成する作用があります。脳の下垂体から分泌されます。
卵胞ホルモン(エストラジオール)
いわゆる女性ホルモンです。子宮内膜を刺激し、厚くします。閉経後、分泌が欠乏すると骨粗しょう症になりやすくなります。卵巣から分泌されます。
黄体ホルモン(プロラクチン)
受精卵の着床を助け、妊娠を維持します。基礎体温を上昇させる作用があります。黄体化した卵胞から分泌されます。
乳汁分泌ホルモン(プロラクチン)
分娩後の女性に大量に分泌されるホルモンです。おっぱいを分泌します。妊娠していない時期、分泌は抑制されます。脳の下垂体から分泌されます。
月経周期は、視床下部-下垂体-卵巣から分泌されるホルモンの協調作業によって調整されています。
ホルモンの状態は血液検査でわかります。ホルモン値を測定することで、不妊の原因と考えられる所見が見つかる場合もあります