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卵管閉塞とは?原因・症状・検査と妊娠への影響を医師が解説| さっぽろARTクリニックn24

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卵管閉塞とは、卵子と精子が出会うための通り道である卵管が詰まったり狭くなったりしている状態です。女性不妊の原因の中で最も頻度が高く、約30%を占めると言われています。「卵管が閉塞しているから体外受精しかない」と言われた方も多いかと思いますが、閉塞の場所やタイプによっては、FT手術(卵管鏡下卵管形成術)によって卵管の通りを回復させ、自然妊娠を目指せる場合があります。まずは正確に状態を把握することが大切です。

卵管の3つの役割

卵管は子宮の両側にある細い管で、自然妊娠成立において欠かすことのできない重要な役割を担っています。

  1. 卵子のキャッチ: 卵巣から排卵した卵子を、卵管の先端である卵管采でキャッチして回収する
  2. 精子の通り道: 膣で射精された精子が膣→子宮→卵管と移動し、卵子と出会うための通り道となる
  3. 受精卵の通り道: 卵管内で精子と卵子が受精した後、受精卵(胚)が成長しながら子宮へ運ばれる通り道となる

このように卵管は、精子と卵子が出会う場所であり、受精卵が育つ場所でもあり、子宮へ戻るための通路でもあります。

卵管閉塞・狭窄とは

卵管閉塞とは、卵管が何らかの原因で詰まっている(閉塞)、または狭くなって通りが悪くなっている(狭窄)状態を指します。この状態になると、卵子や精子、受精卵が卵管を通過できなくなり、不妊の原因となります。

女性不妊における卵管因子の割合の図

女性不妊に占める卵管因子の割合は約30%前後とされており、不妊原因の中で最も頻度の高いものの一つです(日本生殖医学会)。

卵管閉塞・狭窄の主な原因

原因説明
クラミジア感染症性感染症の一つ。自覚症状がないまま進行し、卵管炎・骨盤腹膜炎を引き起こして癒着・閉塞の原因になることがある
子宮内膜症子宮内膜が卵管周囲に広がり、炎症や癒着を起こす
骨盤腹膜炎(PID)子宮・卵管・骨盤内の感染症。炎症後の瘢痕組織が閉塞を引き起こす
子宮筋腫・ポリープ子宮内腔側の病変が卵管入口を塞ぐことがある
手術後の癒着開腹手術・腹腔鏡手術後の癒着が卵管を閉塞させることがある
先天的な異常生まれつき卵管の形態に問題がある場合

閉塞の場所による分類

卵管閉塞の場所と分類の表

卵管の閉塞している場所によって、治療の選択肢が異なります。

妊娠への影響

両側閉塞の場合

両側の卵管が閉塞している場合、卵子と精子が出会う経路がなくなるため、自然妊娠は望めません。卵管を使わずに妊娠する方法として、高度生殖医療である体外受精を選択するしかなくなります。

ただし、閉塞のタイプによってはFT手術で卵管の通りを回復させ、自然妊娠の可能性を取り戻せる場合があります。

片側閉塞の場合

片側のみの閉塞の場合、自然妊娠の可能性は残ります。ただし、閉塞側の卵巣から排卵した周期では妊娠を望めないため、実質的な妊娠確率は約1/2になります。

卵管閉塞の検査方法

子宮卵管造影検査(HSG)

最も一般的な検査です。子宮内に造影剤を注入し、X線で卵管の通り具合を確認します。月経終了後から排卵前の時期に行います。卵管が通っていれば造影剤が腹腔内に広がり、閉塞があれば途中で止まります。さっぽろARTクリニックn24ではこの方法を採用しています。

超音波下卵管通水検査

超音波を使って卵管の通過性を確認します。造影剤を使わないため身体への負担が少ないものの、卵管の正確な評価ができない場合があります。

腹腔鏡検査

腹腔鏡を使って直接卵管の状態を観察する方法です。癒着の有無も確認できますが、全身麻酔が必要なため、他の検査で診断がつかない場合に行われます。

治療の選択肢

卵管閉塞と診断された場合、主に以下の2つの選択肢があります。

1. 体外受精(高度生殖医療)

卵管を使わずに体外で卵子と精子を受精させる方法です。卵管の状態に関わらず妊娠を目指せますが、治療の負担・費用は大きくなります。両側閉塞で卵管の回復が見込めない場合や、年齢・卵巣予備能を考慮して早期に高度生殖医療に進むべき場合に選択されます。

2. FT手術(卵管鏡下卵管形成術)

近位卵管の閉塞・狭窄に対して、卵管内にカテーテルを挿入して閉塞を解消する手術です。日帰りで行える保険適用の手術で、術後に自然妊娠やタイミング法・人工授精による妊娠を目指せます。

FT手術の詳細(適応・手術の流れ・費用)についてはFT手術(卵管鏡下卵管形成術)とは?適応・流れ・費用を解説をご覧ください。

よくある質問(FAQ)

Q. 卵管閉塞は自覚症状がありますか?

A. ほとんどの場合、自覚症状はありません。不妊の検査を受けて初めて発見されることが多いです。クラミジア感染症が原因の場合も、感染時に症状がなかったケースが多くあります。

Q. 卵管閉塞でも妊娠できますか?

A. 閉塞のタイプや場所によります。FT手術で卵管の通りが回復すれば自然妊娠の可能性があります。また、体外受精であれば卵管の状態に関わらず妊娠を目指すことができます。まずは検査で状態を正確に把握することが大切です。

Q. 卵管造影検査は痛いですか?

A. 個人差がありますが、造影剤注入時に下腹部の痛みや不快感を感じる方がいます。痛みが強い場合は鎮痛剤を使用する場合もありますので、担当医に相談してください。

Q. 卵管閉塞はなぜ起こるのですか?

A. 最も多い原因はクラミジア感染症です。自覚症状がないまま卵管炎を起こし、その後の炎症・癒着が閉塞につながるケースが多いです。その他、子宮内膜症や手術後の癒着も原因になります。

さっぽろARTクリニックn24での卵管閉塞の検査・相談について

さっぽろARTクリニックn24では、子宮卵管造影検査をはじめとする卵管の検査はもちろん、卵管が閉塞している場合にはFT手術や高度生殖医療である体外受精にも対応しています。「卵管が詰まっていると言われた」「自然妊娠を目指したい」など、現在の状況を整理したうえで、FT手術・体外受精を含む最適な治療方針をご提案します。

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参考情報

監修: さっぽろARTクリニックn24 院長 藤本 尚

最終更新: 2026年4月