『with up! 』 こどもが欲しい”という御夫婦の思いにお応えするために、原因を徹底的に調べ、ひとりひとりに合わせた最適な治療を提供いたします。

先生に質問コーナー《AMH採血について》

今回は、藤本先生にAMH(抗ミューラー管ホルモン)について教えていただきました。

事務

藤本先生、本日はAMHについて教えてください。
まず、AMHとはどういったものなのですか?

藤本先生

AMH(抗ミュラ―管ホルモン)は発育過程にある卵胞から分泌されるホルモンです。採血で測定することができます。

事務

AMHの検査で何がわかるのですか?

藤本先生

AMHを測定することで、卵巣内に残っている卵子の数の目安を知る事ができます。
今後の不妊治療の進め方を考えるうえでAMHの値を一つの参考にしています。

事務

AMH値は卵の質に関係あるのですか?

藤本先生

AMHのことを、妊娠のしやすさや卵子の質ととらえている人も実は少なくありません。しかしAMHの測定値は、卵子の残りの数を評価するものであって、卵子の質を評価するものではありません。
卵子の質はAMHの測定値ではなく、年齢の影響を受けることになります。その為、「AMH=妊娠率」にはならないことを知っておきましょう。

事務

AMH値は高い方がやはりいいのでしょうか?

藤本先生

年齢が若くAMH値が高ければよいかというと、そうとばかりもいえません。
AMHの数値が高すぎる場合は、多のう胞性卵巣症候群(PCOS)の疑いがでてきます。
多のう胞性卵巣症候群は、排卵が阻害されて、卵巣内に多数の卵胞がたまり、月経異常や不妊の原因となります。
また、体外受精などで行う排卵誘発に過剰に反応して多数の卵胞が発育し、卵巣過剰刺激症候群(OHSS)という卵巣が腫れる状態になりやすい傾向があります。

事務

わかりました。AMHのことを理解する事ができました。藤本先生、ありがとうございました。