―不育症について①―
妊娠はするが、流産と死産を繰り返している状態を不育症といいます。
日本産科婦人科学会は不育症を「生殖年齢の男女が妊娠を希望し、妊娠は成立するが流産や死産を繰り返して生児が得られない状態」と定義しています。

流産が2回以上繰り返しあれば反復流産、3回以上繰り返しあれば習慣流産といいます。
妊娠12週未満を早期流産、妊娠12週以降から22週未満を後期流産といい、早期流産の主な原因は胎児側、後期流産の主な原因はお母さん側といわれています。
現在のところ生化学的妊娠(市販の妊娠検査薬などの尿中あるいは血中hCGは検出されるが、その後の臨床的妊娠(胎のうの確認)にいたらないもの)は不育症として含まれないことになっています。
自然に妊娠した場合でも、1回の妊娠当たりの自然流産は約15%と一定の頻度でおこり、女性の加齢とともに増加し、40歳代では40%にも上ります。
妊娠したことのある女性の約40%が流産を経験しているといわれています。しかし、流産を2回以上繰り返す反復流産の時点で何らかの原因があるとして、検査・治療をする場合は多いです。





