精子ができるまでのお話
こんにちは。さっぽろARTクリニックn24検査室スタッフです。
今回は「精子ができるまで」のお話をします。

不妊治療をしている方はよくご存知だと思いますが、卵子はお腹のなかにいる赤ちゃんの頃に、すでに細胞としての増殖を終えているため生まれてから新しくつくられることはありません。そして、年齢を重ねるごとに自然と数は減っていきます。
一方、精子はお腹のなかにいる赤ちゃんの頃、「原始生殖細胞」とよばれる状態のままで活動せずにじっとしています。生まれてから思春期くらいになると活動を再開して「精原細胞」になり、さらに分化をすることで「1次精母細胞」になります。
次に減数分裂(精子や卵子をつくるための分裂)をすることでそれぞれX染色体、Y染色体をもつ2つの「2次精母細胞」となります。さらにもう一度、減数分裂がおこり4つの「精子細胞」となりますが、ここでできた細胞はまだ皆さんがイメージする精子の形にはなっていません。少しずつ成長していって“しっぽ”が生えたオタマジャクシのような形になり元気に動きまわるようになります。
治療中はできるだけ質の良い精子を…と色々な工夫をして過ごしている男性の方も多いと思いますが、精原細胞から完成した精子になるまでにはおよそ75日間と長い時間が必要ですので無理のない範囲でゆっくり継続してみてくださいね。
それでは、読んでいただきありがとうございました。